日焼け止め 正しく塗っていますか?
GWも終わっていよいよ暖かくなってきました。。。というよりは、むしろ暑いですね!
日差しも強くなってきたので、よりお肌のケアが気になるところです。
今回は日焼け止めについてお話いたします。
一般的には「塗るタイプ」が化粧品会社各社から出されており、そのラベルには、「SPF30」「PA+++」なんて書かれています。
●SPF:Sun Protection Factorの略。UVBの防御指数。
●PA:Protection grade of UVAの略。UVAの防御指数。
【UVB、UVAとは?】
●UV:Ultra Violet(紫外線)の略。つまり、UVB、UVAとは紫外線のB波、A波のことです。
●UVB:主に日焼けして肌が赤くなるやけどのような状態、「サンバーン」となりその後のシミの原因となります。
●UVA:UVBより奥深くの皮膚にまで及ぶ波長で、肌が黒くなる「サンタン」となり、その後「光老化」といってシミ・しわ・たるみの原因となります。
【SPF、PAの指数の意味とは?】
●SPF:「20・30・50」などと表示されていますが、防御の強さではなく、時間を表しています。
SPFは、最小紅斑量(肌が赤くなるまでの最短時間)を何倍の時間まで長くできるかということです。
例えば、最小紅斑量が15分だとしたら、SPF20なら「15分×20倍=300分」つまり5時間は日焼け止めの効果があるという意味です。
※最小紅斑量は個人差があるので、SPFによる日焼け止めの効果の時間も変わってきます。
●PA:「+」で表記されていますが、4つの分類があります。
PA + 「効果がある」
PA ++ 「効果がかなりある」
PA +++ 「効果が非常にある」
PA ++++ 「効果が極めて高い」
PA分類はアナログな感じですが、実際はUVAPFという実測数値があります。(日本化粧品工業連合会より抜粋)
PA + 「2以上4未満」
PA ++ 「4以上8未満」
PA +++ 「8以上16未満」
PA ++++ 「16以上」
けっこうひとつの分類の中でも、数値には開きがあります。
※ただし、この数値は化粧品のラベルに書いていないことが多いので実際はいくつなのか分からないことが多いです。
【吸収剤と散乱剤】
日焼け止めには、吸収剤と散乱剤という2つのタイプがあります。
●吸収剤:UV(紫外線)を日焼け止めが取り込んで効力を失わせます。
一般的な日焼け止めはこちらで、塗った感じもよく、白浮きもしません。ただし、肌の弱い人には刺激になることがあります。
吸収剤の成分についてはこちら☞ 化粧品基準 別表第4 (厚生労働省ホームページより抜粋)
●散乱剤:UV(紫外線)を日焼け止めの壁がはね返すというイメージです。
こちらは、肌の表面に日焼け止めが乗っかっている状態なので刺激が少ないですが、白浮きしやすいです。
散乱剤の成分は、二酸化チタンや酸化亜鉛が代表的です。
【正しい日焼け止めの塗り方】
日焼け止めは正しく塗ることによって、表示されているSPF、PAの効果を発揮することができます。
①保湿:化粧水や乳液など。保湿しないと乾燥がひどくなります。
②ムラなく伸ばすが、すりこまない:薄くすりこむと十分な効果が発揮されません。
③なるべく新しいものを使う:1シーズン使ったら、残っているものは破棄して新しいものを使用してください。
④2~3時間ごとに塗りなおす:いくらSPFが5時間も6時間も有効だといっても、汗をかいたりすると日焼け止めが落ちてしまいます。
⑤外出する20~30分前には塗る:直前だと日焼けしてしまいます。
⑥適量を塗る:SPFとPAがその表記どおりの効果を発揮する適切な量は1平方センチあたり2mgです。
そういわれてもまったくピンときませんが、産業技術総合研究所が算出したデータをもとに考えてみます。
日本人の18~34歳の頭部の平均サイズが、
男性 横幅16.0cm、高さ23.1cm
女性 横幅15.3cm、高さ21.8cm
となっています。つまり、面積は333.54~369.6平方センチなので、667.08~739.2mg塗ればよいのです。
数字で言われてもどれだけの量なのか、正直わからないですよね?
あるサイトに「顔の面積が400平方センチとしたら、適量は800mg(0.8g)でだいたい500円玉硬貨の大きさくらい」
と書いてありましたので、顔は500円玉硬貨大を塗るのを目安とします。日焼け止めは多めに塗る方が表記どおりの効果を発揮します。
しかしながら、実際はこれらすべてを正しくできていない方のほうが多いのではないでしょうか。
やはり部位によって塗り忘れもありますし、なかなか忙しくてできないという方もいらっしゃいます。
当院では塗る日焼け止めのほかに、飲む日焼け止めも取り扱っております。
飲む日焼け止めについては、次回詳しくお話いたします。
「日焼け止め」が気になる方は一度ご相談ください!